臨床栄養学の調理実習

臨床栄養学実習では授業で学んだ病態別栄養食事療法を実際に調理します。

今回は咀嚼・嚥下困難食を実習しました。

嚥下困難とは、嚥下運動が障害されて飲み込みにくい状態のことを言います。

そうすると気道への誤嚥が生じ、食事中にむせたり、激しい咳が出て、窒息を起こしたり、また食後に痰が増えて誤嚥性肺炎へと移行する場合もあります。

そこで窒息や誤嚥性肺炎の予防するため、フードプロセッサーやミキサーを利用して食事をペースト状にしたり、出汁やスープにとろみ剤を添加したり、全粥食にするなど、すべて軟らかく調理していきます。

今回は各班一日分(朝食・昼食・夕食)の咀嚼・嚥下困難食を調理しました。

こうしてみると、各班の工夫と個性が表れていますね。

朝食のメインはパンがゆです。食パンを小さく切り、牛乳と砂糖で軟らかく煮てあります。みかんジュースもとろみ剤を加えてスムーズに飲み込めるように配慮してあります。

昼食のとろみ煮込みうどんは、野菜は出汁で柔らかく煮てから、ミキサーにかけるので、野菜の旨味もあじわえる工夫がみられます。

夕食の鮭のグリーンピース餡は、グリーンピースをなめらかにするため、各班苦労していましたが、皆、協力しあって作っていました。鮭を魚の形にしている班もありますね。

病態によって、食事の形態は変化しても、栄養士らの工夫と努力によって、味わい豊かで栄養もしっかり摂れる一日食が作れることを学ぶことができました。

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