こんにちは!東京栄養専門学校です。
栄養に関する本をご紹介する7回目は「給食の歴史」です。作者は藤原 辰史先生。
この本を読むと、この130年余の日本の学校給食(特に小学校給食)の変遷がとてもわかりやすく理解できます。
学校給食に興味がある方や、将来、学校給食の仕事に携わりたいと考えておられる方には特におすすめの一冊です。
少しだけご紹介すると…
日本の学校給食のはじまり
日本の学校給食は山形県の鶴岡にある私立忠愛小学校といわれています。
1889年、貧困の子供たちを対象に無料で給食が提供されました。
当時のメニューはおにぎり、塩鮭、菜の漬物でした。
130年の歴史からみえるもの
「給食の歴史」を振り返ると、この130余年の間に、凶作、戦争、地震などの大きな災害によって、学校給食は幾度となく廃止の危機に直面したことがわかります。しかし一方で、こうした大きな災害がきっかけとなり、子どもたちを支えるための給食制度が整えられてきました。
たとえば…
・1954年(約70年前)「学校給食法」制定
子ども達の深刻な栄養不足を改善するために「学校給食法」が制定されて、学校給食の法的根拠が明確になりました。
・2005年(約20年前)「食育基本法」成立
「食育基本法」が成立し、子ども達に食についての専門的な指導を行う「栄養教諭制度」が整いました。
コロナ禍と子ども達を取り巻く現状
「給食の歴史」は2018年に出版されているため、コロナ禍以降の状況には触れられていませんが、2019年末から2023年にかけての感染症の流行は子どもたちの生活にも大きな影響を与えました。
厚生労働省によると、2021年の子どもの相対的貧困率は11.5%、9人に1人が貧困状態にあります。
特にひとり親世帯では44.5%にのぼります。

厚生労働省「2022年 国民生活基礎調査」より
130年前、子どもたちの貧困が学校給食の生まれるきっかけとなりましたが、今もなお、変わらない重要な課題のひとつです。
子どもたちの食の格差が広がるなか、学校給食の果たす役割はますます大きくなっています。
・2023年「こども基本法」施行
2023年には「こども基本法」が施行されました。
これは子どもの権利条約の精神に基づき、「子どもの最善の利益」を優先することを明確に示した法律です。
この法律によって、学校給食費の無償化が全国で急速に進み始めました。
学校給食無償化をめぐる動き
同じく2023年に閣議決定された「こども未来戦略」では、学校給食費の無償化を進める教育委員会への実態調査が新たに実施されました。
この調査結果は2024年6月、文部科学省より発表されています。
この調査結果によると、小中学校とも給食を全額無償化した自治体は547自治体。
全国の約30.5%になりました。
しかし自治体の財政力の差によって、無償化を実施できるかどうかには大きな格差が広がっていることもわかります。
給食の歴史はこれからも続く
これから国と自治体、そして栄養士と栄養教諭が、全国的な学校給食無償化の実現に向けて、どのように取り組んでいくのか注目です。
給食の歴史は130年を超えて、今もなお進化を続けています。
子どもたちにとってより良い給食の未来が広がることを願ってやみません。
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